宇宙人を学ぶ › グレートフィルターとは
グレートフィルターとは? 宇宙人に会えない理由をわかりやすく解説
最終更新
「グレートフィルター」「グレートフィルター仮説」「グレートフィルター ai」で検索した方へ。グレートフィルターとは、生命の誕生から宇宙に広がる文明になるまでの間に、ほとんど誰も越えられない「関門」があるという考え方で、経済学者ロビン・ハンソンが1996年ごろに提唱しました。フェルミのパラドックスへの答えの一つです。
「宇宙人がいてもよさそうなのに見つからない」理由を、生命→知性→技術文明→星間進出のどこかに、ほぼ誰も越えられない関門(フィルター)があるからだ、と説明する仮説です。関門が過去にあれば人類は幸運な例外、未来にあれば人類も危うい、という含みを持ちます。証明されたものではありません。
グレートフィルターとはどんな考え方?
星の数を考えれば文明が銀河に広がっていてもよいのに痕跡がない。ならば、どこかの段階に「ほとんど誰も通れない関門」があるはずだ、という推論です。
ハンソンは、生命に適した惑星から宇宙に広がる文明までをいくつかの段階に分け、そのどれか(または複数)が極端に起こりにくいと考えました。
- 生命の材料がそろう惑星ができる
- 生命が誕生する
- 複雑な細胞・多細胞生物へ進化する
- 知性が生まれる
- 技術文明になる
- 文明が自滅せず、宇宙へ広がる
フィルターは過去にある? 未来にある?
分かっていません。過去(例:生命の誕生そのもの)なら人類はすでに関門を越えた幸運な存在、未来(例:技術文明の自滅)なら人類もこれから関門に向かうことになります。
哲学者ニック・ボストロムは2008年、火星などで独立に生まれた生命が見つかれば「生命の誕生は難しくない」ことになり、関門が未来にある可能性が高まるので悪い知らせだ、と論じました(解釈を含む議論)。
AIがグレートフィルターという説とは?
電波天文学者マイケル・ギャレットが2024年に学術誌『Acta Astronautica』で提起した仮説で、人工知能が人工超知能へ進むことが、技術文明を短命にする関門になりうると論じました。
ギャレットは、技術文明が検出可能な期間は200年に満たないかもしれない、と見積もっています。あくまで仮説で、反論もあります。
グレートフィルターへの反論は?
「関門を仮定しなくても、見つからないのは不思議ではない」という反論が有力です。
オックスフォード大のサンドバーグらは2018年、ドレイクの方程式の不確かさを正直に入れると、銀河系に私たちしかいない確率は53〜99.6%になると計算しました(宇宙人はいる確率)。また、これまでのSETIが調べた範囲は地球の海にたとえると浴槽1杯分程度という試算もあり、「まだ十分に探していない」だけかもしれません。
映画『ディスクロージャー・デイ』と関係ある?(解釈)
直接の関係はありませんが、劇中の世界は核危機のさなかにあり、異星人は「共感を最大の進化的優位とみなす」と語られます。文明が自滅という関門を越える鍵を「聞くこと」に置いた物語、と読むこともできます。
ラストの意味の「3つの読み方」も参照してください。